*意訳と注釈を加えました。伊勢平次郎
「中国外相、ダルフールとオリンピックを関連させる動きを非難する」
By Edward Cody
Washington Post (Saturday, May 19, 2007)
(北京、5月18日)中国の新外相である楊潔チ(ヨウ・ケツチ)外相は、米国とヨーロッパの、ダフール問題とオリンピックを関連させる動きに関して、オリンピック精神に反する行動であると非難した。
楊潔チ外相のコメントは、オリンピックをダメにするいかなる障害も取り除くという中国の強い決意を象徴するものである。これは中国国民と中国政府が、自国の経済の上昇と世界中の国々への友好姿勢を国際社会から認められるためには、オリンピックは重要な機会であると認識しているからである。
楊外相は“オリンピックゲームを政治に利用しようとする人たちがいる”と英国の外務大臣のマーガレット・ベケットを訪問したとき語った。“この政治的な動きはオリンピック精神に反するものだ。また、世界中の呼吸と会わないことだ。だから、このような動きは失敗する”
この楊外相の反応には理由がある。それは、米国議会下院の108名の議員が、「中国政府が、スーダン政策を変更しなければ、オリンピック開催に重大な障害となるであろう」という警告書を送付したことだ。一方、ブッシュ政権は最近の中国のステップを歓迎するものの、国連平和維持部隊のスーダン、ダルフール地方の活動に対して、中国は、ハルツーム政府にもっと圧力をかけるべきだと苦情を言っている。
苦情というが、実際はもっと強いものだ。つまり、中国がハルツーム政府に強い効果のあるプレッシャーをかけないならば、米国は、オリンピックをボイコットすることもあるというのである。中国は、国連の兵器禁輸制裁を無視して、経済・軍事援助をハルツーム政府に提供しているからである。これと良く似た発言は最近行われたフランスの大統領選挙でもあった。つまり、ヨーロッパでも中国批判が強いのである。
この欧米の中国への圧力は明らかに効果があった。胡錦濤大統領は、5月、ダルフールに特使を送り、ついで、国連平和部隊を援助するために275人の軍事技術者をダルフールに送ったのである。これは、中国が、国連の2万人の平和部隊を支援するというジェスチャーなのだ。2003年以来、スーダンのハルツーム政府とダルフール(西チャド国境)の武装集団の戦争は、暴力と病気で45万人の死亡、250万人が難民となったのである。スーダンの大統領、オマール・ハサン・アル・バシャールは、アフリカ統一部隊3500人の派兵は容認したが、国連平和部隊2万人を拒否しているのだ。
しかし、胡錦濤大統領はスーダンの全ては、バシャール政権に合わせたものでなければならないとも主張する。一方、楊潔チ外相は、“中国はダルフールの平和と安定を、全ての関係各国と共に推進する意志がある”という。つまり、スーダンの殺戮を終焉させるためには話し合いを続けるのがベストだというのだが、そこには、むなしい響きがある。
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(解説)今夕(土)のワシントン・ポスト紙は、FDA は中国から輸入したドッグフードで何百という愛犬が死に、その他のペットフードと、鉛が検知された幼児用の前掛け、玩具、首飾りなどの装飾品には毒性があると警告した。カナダ政府も同じく警告を薬品類(漢方薬、美容製品)に対して出した。これらの報道により、北米市場は一気に中国製品の品質に疑問を投げた。これに先立ち、模倣品への圧力はさらに高まっていたため、中国政府の出方が注目されている。私(伊勢)は、反日運動真っ盛りの期間に中国に行ったが、中国製品の品質の真性には疑問を抱かざるを得なかった。一方、中国人の良心のある人(ほとんどの人)たちは、必至に「正しきを行いたい」のだという意志も見えた。北京では盧溝橋までタクシーで行ったが、私と妻クリステインは、どこでも歓迎された。中国の苦悶が理解出来た旅だった。
話しは違うが、10年前、私もスーダンへ、CHRISTIAN COALITION という団体の小型機でケニアから南部スーダンへ入るという取材計画があった。アラブがスーダンの黒人女性を奴隷として連れ去るのを、密林の中で、当団体が買い戻すという運動だった。これは没になった。東京本社が許可しなかった。伊勢平次郎
石原知事、米の日本防衛に懐疑的見方…NYでの講演で
米ニューヨーク訪問中の石原慎太郎・東京都知事は17日の講演で、日米安保条約に触れ、「台湾や尖閣諸島での有事の際に、米国が日本の防衛にどれだけ責任を持つかは極めて疑問だ」としたうえで、「米国が日本を守らないのなら、自分で何とかする。それは、米国が懸念する核保有につながるかもしれない」と述べた。
知事は「日米関係の将来に大きな意味を持つのは、中国をどう認識し、評価するかだ」と指摘、中国経済の先行き見通しについて「ぎりぎりもって、北京五輪までだろう」と分析。さらに、「歴史的に見ても、独裁政権は、経済が崩壊して社会が混乱した時は、国民の意識をそらすために必ず軍事的冒険主義に出る」と強調、その標的が「台湾か尖閣諸島に向かうだろう」との見方を示した。(2007年5月18日 読売新聞)
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